備忘録

永田の備忘録。主に読書記録。壁打ち色強め。

のどの奥なら傷ついてもばれない:ネタバレ

読むに至った経緯:ビブリオで知り借りた

 

天国の鬼:虐待されて育った子供が大人になって

自分も自分の子供に虐待する話に不倫が絡んだ話。

 

しょっぱなから鬱の情報過多でちょっと笑った。

鬱に鬱を重ねるスタイル嫌いじゃないです。

主人公が明良と世間的に見れば不倫するわけだけど

本人たちにとっては不倫とかそういう、

名前が付けれるような行為じゃないっていうのがなんとも。

 

肌蕾:小奇麗な主婦が闇を抱えた在日外国人のT大生と不倫するけど

一番闇を抱えてたのは主婦の方だったって話。

 

好青年に見えた高田が実は闇を抱えてて

若者特有のアレか?と思ったら出生関係でしたか、なるほど。

高田の文字を『手蹟として珍しい、右下がりの角張った文字』って

表現してるのは実は外国人だったっていうことの伏線かなーと思ったり。

最初は普通の料理が上手な小奇麗な主婦である主人公が

徐々に闇をにおわせていくのが、うまいなあと思いました。

なんと言われようとポテトは定期的に食べたくなるよね。

 

金色:恋なんてしたことなかったお金目当ての年の差婚の女が

無垢な女子高校生に恋する話。

 

世間は狭い、は創作物あるある。

高校生は怖いけど何とも言えない魅力があるのはすごくわかる。 

JKブランドのみならず、中高一貫の女子高っていうのがまた。

最後の方に『私と同じ俗物に成り下がった千穂になど、なんの価値もない』

ってあるように”女子高生の千穂”だから魅力を感じたんであって

実際”千穂”に恋したわけじゃないんだろうなあっていう。

 

指と首、隠れたところ:ピアノ講師の主婦が生徒の既婚男性と不倫したら

実は自分の旦那も不倫してて金魚を投げ捨てたら首を絞められる話。

 

ここらへんから不倫で胸やけ死にそうになった。私が。

 

自分が浮気しちゃったようわあって思ってたら

実は旦那に浮気されてたときの主婦の自暴自棄具合にうわあってなった。

子供って意外と親の話聞いてますよねっていうのはよく聞くけど、

教え子たちに旦那の浮気ばらされるってしんどいなあ。

保育園、幼稚園の先生は家庭の事情が知れて

そういう意味では結構楽しいらしい。

この本の中で一番読み進めづらかったのこれなんですけど、

不倫相手の生徒の名前が野中だったせいだよ、絶対。

 あと、強く生きて、金魚。

 

ろくでなし:旦那が失業からの失踪し公務員首になった主婦が

新しい職場で組の2番手に見初められた結果

いろいろあって旦那が死に、組長が死に、2番手の男の出所を待つことになる話。

 

2人に一番好きな話だったって言われたのがこの、ろくでなし。

 

この短編集の中では一番主人公幸せっぽい。個人的には。

旦那の臓器売りさばくのはよかった。

あれで助けてたら、なんでって気持ちになった、私が。

殺人で15年って短いよね。早くて7年とか。

 

泥梨の天使:お母さん、メンヘラこじらせまくってますよって話。

 

よく言う距離なしとか過干渉とかそういうの。

真綿で首を絞めてくるやつ。

カウンセリングか何か受けないと子供の精神病み待ったなしですやん。

ある意味家庭内ストーカー。虐待の域。

旦那が趣味を言ってもやめてくれないから旦那の趣味のものを捨てた

とかって結構聞くけど、それと同じやつ。

私は間違ってない、っていう。

人のもの勝手に捨てるのは間違ってるよおおお。

どこまでも管理したがりの人っているよね。

 

総合的な感想:基本的に不倫する女の人の話。

単純に不倫っていうテーマが私のド地雷で、しんどかった。

てか主婦すぐセックスするやん。いやいや、展開。

よく考えると全部親の影響を強く受けた子供の話で

やっぱりテーマが鬱じゃないですか、やだー。

 

金曜一限空きコマなので例の部屋で読んでたんですけど

朝から読む本ではなかった。ミスチョイス。

多分夜とかにいろいろ考えながら読むべき本でした、これは。

 

同じテーマのものを集めた短編集だから仕方ないんですけど

不倫、親の呪縛、女の業、みたいなのの胸やけ本当に半端ない。

内容が密だからこその胸やけ。

多分読み方も間違えました。

知らない作者の本を読むときにやりがちなやつ。

 

じっくり読んで、

何度も読み返して、

ああ、これってこういう……ってなるタイプの本ですね。

 

でもめちゃくちゃ引き込まれるし、

ほかのテーマのものを読んでみたい。